「PADの乱数の生成って、結局どう使えばいいの?」
Power Automate for desktop(PAD)を触り始めた人の多くが、ここで一度つまずきます。
単に「ランダムな数字を出すだけの機能」で終わらせると、正直もったいないです。
このアクションは、待機処理・テストデータ生成・リスト操作・ループ制御など、PADの中核ロジックに直結する重要パーツだからです。
この記事では、初心者が理解できる基本から、
「実務でどう使うか」「上級者がどう組み込むか」まで、具体例つきで徹底解説します。
結論:
PADの乱数の生成は「変数制御の基礎アクション」であり、待機時間・リスト抽出・テストデータ作成の中核になる機能です。
理由は、PADのフロー制御は「変数をどう扱うか」で品質が決まり、その中でも乱数は条件分岐・繰り返し・リスト操作に直接関わるからです。
PADの「乱数の生成」とは何か

PADの「乱数の生成」は、指定した範囲内で整数のランダム値を作るアクションです。
場所は次の通りです。
- アクションカテゴリ:変数
- アクション名:乱数の生成

たとえば、次のような設定が可能です。
- 最小値:0
- 最大値:100


この場合、0〜100のどれか1つがランダムに生成されます。
生成された値の格納先
生成された数値は、デフォルトで次の変数に入ります。
%RandomNumber%
この変数を、他のアクションで使い回すのが基本です。
実務で乱数が必要になる3つの代表パターン

① ランダム待機(ボット検知対策)
最も多いのがこの使い方です。
例えば、Web操作で毎回「3秒待機」だと、
機械的すぎる挙動になります。
実際の人間操作では、
- 2秒のときもある
- 4秒のときもある
というばらつきがあります。
そこで、
- 乱数:2〜5
- Wait:%RandomNumber%
とすると、
人間らしい不規則な操作を再現できます。
② テストデータの自動生成
業務システムのテストでは、
同じ入力値を繰り返すのはNGです。
例:注文入力テスト
- 注文数:1〜100の乱数
- 顧客ID:1000〜9999の乱数
こうすることで、
100パターン以上の入力テストを自動化できます。
③ リストからのランダム抽出
Excelやリストから、ランダムに1件選ぶ処理です。
例:10人の顧客リスト
- 乱数生成:0〜9
- その値をリストのインデックスに指定
これで、ランダムな顧客抽出が実現できます。
実践フロー例:乱数を使った自動化パターン
パターン①:ランダム待機フロー
① 乱数の生成 最小値:2 最大値:5 ② Wait 秒数:%RandomNumber%
これだけで、2〜5秒のランダム待機が完成です。
パターン②:ランダム行のExcel読込
① Excel行数取得 → %RowCount% ② 乱数生成(0〜%RowCount%-1) ③ 行番号に乱数を指定して読み込み
これで、Excelの中からランダムに1行取得できます。
上級者がやっている「乱数+変数制御」のテクニック
① 乱数を条件分岐に使う
たとえば、次のようなロジックです。
- 乱数:1〜100
- 1〜80 → 通常処理
- 81〜100 → 例外処理
これにより、
確率的な分岐が可能になります。
② 乱数でループ回数を変える
例:ランダム回数クリック
① 乱数生成(3〜7) ② Loop %RandomNumber% 回 クリック処理
この方法は、検知回避系の自動化でよく使われます。
よくある質問(FAQ)
Q1.小数の乱数は作れますか?
標準機能では整数のみです。
小数が必要な場合は、
① 乱数生成(1〜100) ② 計算:%RandomNumber% / 100
とすれば、0.01〜1.00の小数を作れます。
Q2.同じ値が連続で出ることはありますか?
あります。
乱数は確率なので、
同じ数値が連続するのは正常動作です。
Q3.複数の乱数を一度に作れますか?
可能です。
「複数の数値を生成」をONにすると、
リスト形式で出力されます。
Q4.For EachとLoopの違いは?
- Loop:回数指定の繰り返し
- For Each:リストや配列の要素ごとの繰り返し
乱数は主にLoop回数制御に使われます。
まとめ:乱数は「PADの変数制御の入口」
PADの乱数生成は、単なる補助機能ではありません。
- 待機時間制御
- テストデータ生成
- リスト抽出
- ループ制御
これらすべての基礎になります。
まずは、
- 乱数+Wait
- 乱数+Loop
この2つの組み合わせから試してみてください。
それだけで、あなたのPADフローは一気に「実務レベル」に近づきます。

